深夜、なんとなく眠れなくて寝返りを繰り返していると、
二階から野太い声が。
そして、バタバタという激しい音。
私はあわてて身体を起こすも、
近くに車椅子がないことに気がつく。
寝る前、たたんでベッド脇に置いたはずなのに。
とりあえず床を這ってなんとか部屋から出てみると、
すごい勢いで好太が階段を降りてくるのが見えた。
「どうしたの?!」
「いや…」
口ごもる好太に更に聞くと、
「実は、知らない女の人にズボン脱がされて上にのっかられた」……と。
しかもその「女の人」、ハダカだったそうで…
「な、なにそれ!変態?泥棒……???だ、誰………???」
「わかんねー。見たことない若い女だった……」
「上には両親がいるはずだけど……」
しかし、この騒ぎの中、私両親が下に降りてくる様子がない。
好太は私をおんぶしてくれて、二人で2階に上がってみる。
好太が寝ていた客間の布団は乱れていたが、そこに人影はなかった。
ぞっとして、私は好太に頼んで両親の寝室へ。
ノックすると、父がドアを開けた。
これこれこういうわけなのだが、怪しい人を見なかったかと聞くと、
「いやぁ〜誰も見なかったけど。好太くんの夢じゃないか?」……と。
なんかしらじらしい…。
そんな態度。
……ふと、妹子のことが頭に浮かんだ。
実は、彼女が実家に戻って来ていることは知っているが、
今は精神が疲れていて療養中だからと会わせてもらえなかった。
私としては前述のように妹に若干の嫉妬をしており、
また、性格の違い故姉妹仲も良いわけではなかったので
結婚することを伝えておいて欲しいと両親に頼み、会うことはしなかった。
私が好太に「妹の部屋に連れて行って」と言うと、
両親が「あの子は病気だからだめだ」と突っぱねる。
いよいよ怪しいと思い、好太を促して隣の妹部屋へ
ノックするが返信無し。
両親が部屋から出てきて「やめなさい!」と強い口調で言う。
ますます怪しい。
私は両親の制止も聞かず、
猿の子供のような要領で好太の背中から前に移動し(私はチビガリなのでw)
妹子の部屋のドアを思い切り開けた。
そこには異様な光景……