毎日母の遺影に手を合わせているからか、
義母に母の話をされるからなのか、
幻想がみるようになってしまった。
そう思い、義母にはじめて強い語調で
前妻と私の比較を息子に言うのを辞めるように言いました。
義母はむっとしましたが、とくになにもいわず、それからその話はしなくなりました。
しかし影で、私が母を◎したんだと言うように。
息子はますます怯え、毎日母を見たと言っては私から逃げ回るようになりました。
旦那はそのころ出張三昧で家にはおらず、私は途方に暮れました。
毎日息子にべったりの義母が、ある日腰を悪くし検査入院となりました。
それまでほぼ会話もなく、意思疎通の取れない義父と息子のいる家に帰ると、
(パートをしてました)
義父は気まずいのかどこかへ出掛けました。
そこで息子は、わたしに話しかけました。
すごく遠くから、
怯えるようにではありましたが、それが嬉しくて
「どうしたの?」
と笑顔で答えました。
すると
「お母さんに会いたい」
と言うのです。私は困りました。
しかし、少しでいいから公園にいきたいという息子のために、
公園にいくと、そこには死別したはずの母の姿が。
実は、彼女は死んでなんかいませんでした。