「なんで居酒屋に子供連れてきてんの!? 預けるんじゃなかったの!?」
とびっくりしてると、
「それがさぁ~、旦那に預けようとしたら、旦那寝ちゃって……。
一人で置いてくるのも危ないし、連れて来ちゃった」
と、Aは笑顔で言ってた。
Aの腕の中にいる子供は半目状態で、ほとんど眠ってた
「赤ちゃんいるなら居酒屋は危ないよ。ファミレスか私ん家か行こう」
とは言ったけれど、Aはこの居酒屋は個室で飲めるから大丈夫! と言うだけ言って
先に中に入っていってしまった。
個室なら多少大丈夫かな? と思ってついていってしまったけど、
この判断が間違いだった……
席に着いてからとりあえず飲み物を頼んで、
「相談って?」
と聞くと、Aはやたらと酒をすすめてきた
でも私は飲酒をあまりしないので、ウーロン茶ばっかり飲んでた。
しばらく経ったけど、Aはずっとビール飲んだりおつまみ食べたりで、
全然相談とやらを話さないし、テレビの話題しかしない。
「ただ寂しかったのかなー」なんて思いつつメニューを見たら、
小鉢に入ったおいしそうな肉じゃがと、フランクフルト(一皿に1本しかない)を発見したので注文した
それでそれが運ばれてきたのだけど、Aは私よりも早く肉じゃがの小鉢に手を出し、
小分け用の小皿に、2つに分けた。しかも、3:7に分けて、3を私の方へやってきた
思わず、
「えっ!? この肉じゃがって1人で食べるもんじゃないの!?」
といったら、
「ここは居酒屋だよ? 食べ物は皆で分けて食べるもんだよ」
と。
確かにそうかもしれないが、この肉じゃがは小鉢に入っていた。