「返してください!」
「言いがかりつけんな!」という会話をしていると、
よからぬ雰囲気を察した父が店内に戻って来た。
父「どうした?」
私「この人が私のカバンを持っていこうとする!」
キチママ「失礼な!これは私のだって言ってるじゃない!」
父「……確かにそのカバンは娘のカバンですね」
キチママ「グルだろお前ら!!こ・れ・は・私・の!!」
あまりに話にならなくて、どうしようと困っていると
父「私子、カバンの中には何が入ってるんだ?」
私「え…娘のオムツと着替え…」
父「財布や保険証とかは?」
私「この中」(貴重品等は肌身離さぬよう首から下げるポシェットに入れてた)
父「他に何か貴重品は入ってないのか?」
私「何も入ってない。娘のオムツと着替えだけ」
父「あのカバンはいくらしたんだ?」
私「えー…2000円くらい?」
父「そうか」
ふー、とため息をついた父。
父「わかった。ならあんな安物のカバンはくれてやれ。
新しい娘の服とオムツくらいいくらでも買ってやる。
カバンももっといい物を買ってやる。好きなブランドでも選ぶといい。
10万でも20万でも好きな物を買ってやる」
ポカーンとする私をよそに、
「はぁ!?」とキレるキチママ。