その日から今まで何の接点も無かったAがBさんに
「最近遺言状見た?見た?Aね、
実はBご主人と親交があってね~(クネクネ)」
「今住んでるアパート、出て行けって
言われてるんだよ。
AもA姫もかわいそうじゃない?
でさ、Bさんちってお部屋たくさんあるよね?
これ譲ってくれたらすっごく助かる~☆」
とあからさまなまでに擦り寄ってきた。
遺言書自体の内容は
稚拙で大分笑えるものだったらしい。
「不動産とか金品は全てA様とA姫に
差し上げて貰って頂くこと!」
どうしてそれで遺産相続出来ると思うのか謎だったが、
勿論B、ご近所も揃ってオールスルー。
しばらくして旗色が悪いと悟ったらしいAは、
いきなりA娘を
「実はBさんご主人の隠し子!!
だから全財産を相続できる!」
と言い出した。
何をバカな~とみんなまたスルーしようとしたら
Bさんご主人の弟さんがしゃしゃり出て来て
「兄貴も男だから一回くらいそういうこともあったろう。
石女のアンタには出来なかったことをしてくれた女性なんだから
ちょっとばかし渡してやっても良いじゃないか」と抜かしたらしい。